安全キャビネット (クラスⅡタイプA2)

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米国NSF規格および国内法規に準拠した性能で
検体分析時に作業者と試料を保護 

 

安全キャビネットは独自の気流制御機構と給排気HEPAフィルターにより、「作業者保護(personal protection)」、「試料保護(product protection)」、「試料間の相互汚染防止」を実現するバイオハザード対策装置です。
米国規格「NSF/ANSI 49-2016」の規格要求事項をクリアしたクラスⅡタイプA2認定モデル。国内法規や国際的な指針で設置が義務付けられている環境*での病原体等の取扱が可能な安全キャビネットです。
傾斜式の前面サッシや、作業者の目線に設置されたモニターなど、エルゴノミクスデザインを取り入れ、作業者の身体的負担軽減と操作性の向上を実現。
サッシの昇降動作でブロワー・蛍光灯・殺菌灯の稼働を切替可能な、省エネ・作業性を向上させる独自のプログラムを搭載。

 
*例)
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法):
二種~四種病原体等を取り扱う場合、クラスⅡ安全キャビネットの設置と定期点検が義務付けられています。
 
世界保健機関(WHO)「実験室バイオセーフティ指針」:
BSL2[P2レベル]以上の封じ込め環境下では安全キャビネットの設置が必須です。
(BSL2では、エアロゾル発生操作時に必須です)

クラスⅡタイプA2安全キャビネット

コードNo.  型式 外寸法 W×D×H(mm) 重量(kg)
0402200101 LAL-1000XA2+ 1074×792×2232 220
0402200102 LAL-1300XA2+ 1379×792×2232 265
0402200103 LAL-1500XA2+ 1684×792×2232 324
0402200104 LAL-1900XA2+ 1989×792×2232 379

集 塵 要 素:HEPAフィルター(0.3㎛粒子に対して99.97%以上除去)
作業庫内清浄度:ISO5 (クラス100)
電     源:AC100V 50/60Hz

 
安全キャビネットのカタログ情報を見る

<特集コラム>
安全キャビネット内での新型コロナウイルス/COVID-19サンプル取扱いについて

 

新型コロナウイルスの取扱い時における安全対策

新型コロナウイルス取扱時の安全対策と推奨される安全キャビネットについて、米国CDC・WHOの暫定ガイドラインから紹介

 

BSLレベルに応じた個人用保護具(PPE)について

バイオセーフティーレベルに応じて必要な個人用保護具をCDCガイドラインから紹介

感染症法による特定病原体等と安全キャビネットに関わる規定

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)にて、感染性、重篤度等に応じた規制対応のため、一種病原体等から四種病原体等に分類され、それぞれについて、必要な措置などが定められています。
二種~四種の病原体等を取り扱う場合、クラスⅡ安全キャビネットの設置と定期点検が義務付けられています。

エボラウイルス、クリミア・コンゴ出血熱ウイルス、痘そうウイルス、南米出血熱ウイルス、マールブルグウイルス、ラッサウイルス

[安全キャビネットの設置と点検の義務]

設置義務:安全キャビネット高度:クラスⅢ
点検義務:設置直後、年1回以上
点検項目:風速試験、風量試験、HEPAフィルター透過率試験

[病原体]

SARSコロナウイルス、炭疽菌、野兎病菌、ペスト菌、ボツリヌス菌、ボツリヌス毒素
 

[安全キャビネットの設置と点検の義務]

設置義務:安全キャビネット クラスⅡ以上
点検義務:設置直後、年1回以上
点検項目:風速試験、風量試験、HEPAフィルター透過率試験

[病原体]

Q熱コクシエラ、狂犬病ウイルス、多剤耐性結核菌

政令で定めるもの
コクシジオイデス真菌、サル痘ウイルス、腎症候性出血熱ウイルス、西部ウマ脳炎ウイルス、ダニ媒介脳炎ウイルス、オムスク出血熱ウイルス、キャサヌル森林病ウイルス、東部ウマ脳炎ウイルス、ニパウイルス、日本紅斑熱リケッチア、発しんチフスリケッチア、ハンタウイルス肺症候群ウイルス、Bウイルス、鼻疽菌、ブルセラ属菌、ベネズエラウマ脳炎ウイルス、ヘンドラウイルス、リフトバレー熱ウイルス、類鼻疽菌、ロッキー山紅斑熱リケッチア、MERSコロナウイルス、SFTSウイルス
 

[安全キャビネットの設置と点検の義務]

設置義務:安全キャビネット クラスⅡ以上
点検義務:設置直後、年1回以上
点検項目:風速試験、風量試験、HEPAフィルター透過率試験

[病原体]

インフルエンザウイルス(H2N2、H5N1、H7N7、H7N9)、新型インフルエンザ等感染症の病原体、黄熱ウイルス、クリプトスポリジウム、結核菌(多剤耐性結核菌を除く)、コレラ菌、志賀毒素、赤痢菌属、チフス菌、腸管出血性大腸菌、パラチフスA菌、ポリオウイルス

政令で定めるもの
ウエストナイルウイルス、オウム病クラミジア、デングウイルス、日本脳炎ウイルス
 

[安全キャビネットの設置と点検の義務]

設置義務:安全キャビネット クラスⅡ以上
点検義務:定期的
点検項目:風速試験、風量試験、HEPAフィルター透過率試験

安全キャビネット/クリーンベンチ/ヒュームフード(ドラフトチャンバー)の違い 

ライフサイエンス分野で使用される安全キャビネットをはじめとする封じ込め装置は、HEPAフィルターと指向性気流を利用して、環境、作業者、試料の保護を目的として設計されています。
一方、クリーンベンチは庫内を陽圧にしてサンプルを清浄空間で扱うための装置で、無菌機器や電子機器を塵埃のない環境で組み立てるなど、特定のクリーンな作業で使用されます。
また、ヒュームフードは、その庫内で取り扱われる有害化学ガスを屋外に排気することで作業者の保護のみを目的とする換気装置です。

  安全キャビネット クリーンベンチ ヒュームフード
(ドラフトチャンバー)
使用目的 庫内を陰圧にし、作業者保護・試料保護・試料間の相互汚染防止を実現
A2タイプの場合、排気は室内循環
B2タイプの場合、専用ダクトで完全排気
庫内を陽圧にし、試料を清浄状態に保護
装置内で発生した有害ガス・粒子状物質から作業者を保護
排気は別途設置したスクラバー・排気ファンを通して洗浄除去し屋外排出
庫内は陰圧
保護の対象 環境・作業者・試料 試料 作業者
用途例 感染性微生物の取り扱い 細胞培養・医薬品調剤 有害ガス・臭気性物質の発生する化学実験

気流(エアーフロー)

※凡例:
:HEPAフィルター 
:クリーンエアー 
:ダーティーエアー
安全キャビネット
(クラスIIタイプA2)
クリーンベンチ
ヒュームフード
(標準タイプサッシ開時)

安全キャビネット

使用目的

庫内を陰圧にし、作業者保護・試料保護・試料間の相互汚染防止を実現
A2タイプの場合、排気は室内循環
B2タイプの場合、専用ダクトで完全排気
 

保護の対象

環境・作業者・試料
 

エアーフロー

 
(クラスIIタイプA2) 

 

用途例

感染性微生物の取り扱い

クリーンベンチ

使用目的

庫内を陽圧にし、試料を清浄状態に保護
 

保護の対象

試料
 

エアーフロー

 
 

 

用途例

細胞培養・医薬品調剤

ヒュームフード(ドラフトチャンバー)

使用目的

装置内で発生した有害ガス・粒子状物質から作業者を保護
排気は別途設置したスクラバー・排気ファンを通して洗浄除去し屋外排出
庫内は陰圧
 

保護の対象

作業者
 

エアーフロー

 
 
(標準タイプサッシ開時)

 

用途例

有害ガス・臭気性物質の発生する化学実験

※エアーフロー凡例

:HEPAフィルター
:クリーンエアー
:ダーティーエアー
保護・気流・アプリケーションなどの相違点は下記コラムで詳しく紹介しております。

 

 
※各装置とも、用途によって仕様の異なるラインナップを展開しております。
 詳しくは総合カタログをご覧いただくか、当社までお問い合わせください。

 
クラスII安全キャビネットのタイプ分類について

 
米国規格「NSF/ANSI 49-2016」や日本産業規格「JIS K 3800:2009」では、安全キャビネット(バイオハザード対策用キャビネット)を機能や保護の対象によってクラスI、クラスII、クラスIIIに分類しています。
特にクラスIIの安全キャビネットは構造、気流、排気システムに基づいて、さらにタイプが区分されています。 
 
当社のクラスII安全キャビネット3タイプを紹介します。

クラスIIタイプA2

作業性と安全性を追求した室内循環排気方式の安全キャビネット

 
 

安全キャビネット庫内の作業エリアは完全にクリーン化されています。ダクト接続が無いため設置が簡単です。
排気は安全キャビネット内部に設置されているHEPAフィルターで浄化するため、外部汚染はありません。
 

クラスIIタイプB2

エアーを循環させずに屋外排気処理を行う完全屋外排気方式の安全キャビネット

 
 

100%屋外排気をするため、より危険度の高い揮発性有害物質や放射性核種などの試料の取り扱い作業ができます。
安全キャビネットに排気ダクトを接続する工事が必要です。

 

クラスIIタイプC1

アプリケーションに応じて室内循環排気運転モードと屋外排気運転モードを切り替え可能

 
 

排気を室内で循環させる「Aモード」と屋外排気を行う「Bモード」を切り替え可能な世界初の安全キャビネットです。
屋外排気運転モードでも他の排気システムと同じ排気系統に接続でき、研究内容に合わせて取り扱う物質が変化する場合に設定変更の手間も少なく柔軟に対応できます。
タイプB2の安全キャビネットと比較して柔軟なバイオハザード施設を構築できるというメリットは、以下のコラムで詳しく紹介しています。
 

 

[モード別アプリケーション・排気フロー]

  Aモード
室内循環排気
Bモード
屋外排気
対象取扱物質 微生物・病原体 ケミカルハザード物質・放射性物質
室内エアー
室内循環エリアからの排気エアー
給気HEPAフィルターで処理

作業庫内へ循環
給気HEPAフィルターで処理

作業庫内へ循環
直接排気エリアからの排気エアー 排気HEPAフィルターで処理

室内へ循環排気
排気HEPAフィルターで処理

ダクト接続にて屋外排気

   

安全キャビネットのクラス・タイプに関する詳細は、以下のコラムで説明しています。合わせてご覧ください。
 

安全キャビネット-特集コラム一覧

 

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