コロナ禍の医療・介護現場に
安全とやすらぎを
陰圧クリーンブース
2020年より全世界的に流行している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。
患者を受け入れる医療機関はもちろんのこと、
地域医療・福祉の最前線に立つクリニックや介護施設ではなお大きな負担が強いられています。
医療・介護の最前線を支援するため、私たちは高性能HEPAフィルターを搭載した大型空気清浄機「HEPAフィルター付きパーテーション"Aer"」と簡易ブースを組み合わせることで陰圧環境を構築する「陰圧クリーンブース」を開発。
持続可能な医療インフラとして柔軟に陰圧環境を構築できる点が高く評価され、
2021年度グッドデザイン賞を受賞しました。
ラボづくりのプロフェッショナルとして
パンデミックに対してどう貢献できるか
新型コロナウイルス感染症の流行により、医療・介護施設とその利用者に大きな負担が強いられています。
こうした現場では感染症患者を隔離するための陰圧室が用意できない、あるいはごく少数しか確保できないことが多く、空調工事や内壁工事を行うことで既存の建物内に陰圧隔離室をつくることもコストや工期の面で困難です。
研究施設・設備機器の専門エンジニアリング企業として、このパンデミックに対してどのような貢献ができるか?私たちはこれまで培ってきた「クリーン・制御技術」と「デザイン」のチカラで、医療・介護現場に安全とやすらぎを提供する「陰圧クリーンブース」の開発プロジェクトを始動しました。
やすらぎを感じられる空間
多くの方にとって、無機質な空間に隔離される不安は計り知れません。
ましてや感染症への罹患という、ケアが必要とされる心身共に弱った状態ではなおさらです。
私たちは、そんな時にこそ少しでも安らぎを感じられる環境が必要だと考え、「木」のデザインを取り入れることにしました。
ブースフレームは木製を標準仕様とし、HEPAフィルター付きパーテーションのパネルは木目調に。
インテリア空間にもマッチしやすい、温かみのある陰圧ブースが完成しました。
HEPAフィルター付きパーテーション"Aer"が
高度な空気清浄を実現
安全な陰圧環境を構築するためには、陰圧空間への清浄な空気の供給と排出が欠かせません。
陰圧クリーンブースの心臓部となるのは、パーテーション型の空気清浄機 "Aer"(アエル)。
ブース内部に流入する空気と排出される空気のどちらもHEPAフィルターを通すことで、ブース内外を安全かつ清浄に保つことができます。
一般家庭向け空気清浄機とは一線を画す処理風量で、飛沫拡散防止に優れた効果を発揮します。
組立式・可動式で
様々なシチュエーションで使用可能
一般的に、陰圧環境を構築するうえでの最大の障壁は、既存建物の改造により発生するコストと工期です。
パンデミックが収束した後に陰圧室を他の用途に転換できるのであれば、陰圧環境を導入する障壁も大きく下がるのではないでしょうか。
陰圧クリーンブースは特別な工具が無くても2人程度で簡単に組み立てられ、必要な場所にすぐ設置できます。
ブースフレームやパーテーションにはキャスターが付いており移動が簡単。診療室、病室、面会室など様々な場面でご使用いただけます。また、不要時は分解して省スペースで保管ができます。
HEPAフィルター付きパーテーション単体を空気清浄機として使用することも可能です。
陰圧クリーンブースが
グッドデザイン賞を受賞
「医療、介護、教育などさまざまな現場で、コロナ禍に対応する飛沫拡散防止対策のために緊急に隔離環境を立ち上げたいが、建物の空調システムを改修して永続的設備とする必要や時間的、経済的余裕はない、という状況は十分に考えられる。それに対して、簡易ブースとHEPAフィルター付きパーテーションの組合せで柔軟に対応できるデザインである」として高く評価されました。
私たちはこのプロジェクトを通して、3つのSDGs目標達成に貢献します
コロナ禍のいま、医療・介護施設とその利用者に大きな負担が強いられています。陰圧クリーンブースは働く人には簡便さと迅速さを、利用する人には快適性を提供します。
組立式・可動式の陰圧クリーンブースは、持続可能かつ強靭(レジリエント)な医療インフラの一つとして経済発展と人間の福祉を支援します。
医療・介護サービスは都市の基本的サービスとして、あらゆる人々が平等に利用できる必要があります。陰圧クリーンブースは、従来の陰圧室であれば導入が困難だった中小規模の医療・介護施設にも迅速・簡単・低コストで陰圧環境の構築が可能です。
私たちはこれ以外にも、SDGsの目標を達成するために様々な取り組みを行っています。